50代、仕事に悩んだときに思い出す。「8勝7敗で上出来」と教えてくれた上司の言葉

まだ学ぶ

50代になると、若い頃に言われた言葉の意味が、あとになって分かることがあります。

当時は、

「うるさいな」

「なんでそこまで言われなきゃいけないんだ」

そう思っていたのに、今になると妙に心に残っている。

私にも、そんな上司がいました。

「仲間を裏切るな」

「仕事は考えろ」

「8勝7敗で上出来だ」

若い頃の私は、その言葉にかなり反発していました。

というより、

単純で、かなり生意気でした。

仕事もろくにできないのに、

「自分はそこそこできる」

と思っていたんです。

なぜあんなに自信があったのか。

54歳になった今でも、よく分かりません。

たぶん、何も分かっていなかったからだと思います。

でも、あの頃うるさいと思っていた上司の言葉が、30年以上たった今、仕事に悩んだときの支えになっています。

この記事では、そんな上司から教わったことと、50代になった今だから分かる「8勝7敗でいい」という考え方について書いてみます。

仕事は、言われたことをやるだけじゃない

その上司に、何度も言われました。

「仕事は考えろ」

当時の私は、その意味がよく分かりませんでした。

言われたことをちゃんとやっている。

頼まれたこともこなしている。

それなのに、何が悪いんだ。

そんなふうに思っていました。

たぶん、若い頃の私は、

「ちゃんとやること」と「考えて仕事をすること」の違い

が分かっていなかったんだと思います。

あるとき、DMを使った販売の仕事を担当しました。

最初は、対象者に送ればいい。

それくらいに考えていました。

でも、思ったほど売れない。

そこで、過去に買ってくれた人や、反応がよかった層を見て、送り方を変えてみました。

すると、結果が変わりました。

大した話ではありません。

でも、私にとっては大きな経験でした。

「ああ、これが“考えて仕事をする”ということか」

初めて少し分かった気がしました。

言われたことをこなすだけではなく、

「どうすれば、もう少し良くなるか」を自分で考える。

たったそれだけのことを、若い私は知らなかったんです。

50代になった今でも、仕事に慣れすぎると、

「前と同じでいいか」

「言われたとおりやればいいか」

と考えてしまうことがあります。

そんなとき、私は今でも、

「仕事は考えろ」

という言葉を思い出します。

飲みながら言われた言葉

その仕事で少し成果が出たとき、上司が飲みに連れて行ってくれました。

その上司は、とにかくよく飲む人でした。

いったい飲み代にいくら使っていたんだろう。

今でも、ちょっと気になります😆

そんな席で、上司がふとこう言いました。

「俺のこと、憎いと思ってただろう?」

ドキッとしました。

図星でした。

たぶん、態度にも出ていたんだと思います。

でも、そのあとに言われました。

「それでも、よく腐らずに頑張ったな」

今でも、この言葉は覚えています。

成果を褒められたことよりも、

自分が反発していたことを、この人は全部分かっていたんだ。

そのことの方が、強く残りました。

嫌われていることも分かったうえで、厳しく言っていた。

若い頃の私は、そんなことには気づきませんでした。

ただ、

「うるさい上司だな」

と思っていました。

でも、その見方は少しずつ変わっていきました。

気がつけば、その上司は私にとって、心の師匠のような存在になっていました。

あれだけ反発していたのに、不思議なものです。

定年退職されたあとも、お付き合いは続きました。

上司と部下ではなくなってからも、いつも私の今を気にかけてくれていました。

そんな上司は、もうこの世にはいません。

でも、教えてもらったことは今も残っています。

「仲間を裏切るな」

「仕事は考えろ」

「8勝7敗で上出来だ」

若い頃はうるさいと思っていた言葉を、今の私は大切にしています。

50代になって思うのは、

厳しかった人の言葉ほど、あとになって意味が分かることがある。

ということです。

当時は受け入れられなくても、時間がたってから支えになる言葉もあるんだと思います。

8勝7敗でいい

「8勝7敗で上出来だ」

この言葉も、今になってよく分かります。

仕事をしていれば、失敗します。

自分なりに考えても、うまくいかないことはあります。

15戦15勝なんて、まずありません。

だったら、少し勝ち越せばいい。

失敗したら、次で取り返せばいい。

若い頃の私は、失敗すると必要以上に落ち込んでいました。

他人の評価も気にしていました。

同期が評価されれば焦る。

自分より先に昇進すれば、面白くない。

今思えば、ずいぶん他人と競っていたと思います。

でも、そんな勝負には終わりがありません。

上には必ず誰かいる。

下を見れば、一瞬安心できる。

でも、その安心も長くは続きません。

50代になると、

「自分はこのままでいいのか」

「もっと評価されるべきだったんじゃないか」

「同期に比べて、自分はどうなんだろう」

そんなふうに考えてしまうこともあると思います。

私もあります。

でも今は、

全部に勝たなくていい。少し勝ち越せばいい。

そう思うようになりました。

仕事でも、人生でも、

うまくいく日もあれば、ダメな日もある。

それでも、昨日よりほんの少し前に進めたなら十分です。

いつからか私は、

「昨日の自分より、少し前に進めばいい」

と思うようになりました。

それくらいが、ちょうどいい。

「8勝7敗で上出来だ」

今では、この言葉にずいぶん助けられています。

3年のつもりが、30年以上

3年で辞めるつもりでした。

それが、気づけば30年以上います。

もちろん、ずっと楽しかったわけではありません。

辞めたいと思ったこともある。

仕事が嫌になったこともある。

人間関係で腹が立ったこともある。

それでも、続きました。

なぜか。

安定していたから。

生活があったから。

転職する勇気がなかったから。

それもあります。

たぶん、かなりあります。

50代になると、

「もっと違う人生もあったんじゃないか」

「このまま今の仕事を続けてよかったのか」

そんなふうに考えることもあると思います。

でも今は、

続けたからこそ、見えたものもあった。

そう思っています。

結局、私は仕事そのものが嫌いではなかったのだと思います。

考えて、試して、少しうまくいく。

失敗して、また考える。

人に教えてもらう。

今度は、自分が誰かに教える。

そんなことを繰り返しているうちに、30年以上たっていました。

若い頃に嫌いだった上司から教わったことを、今の自分が部下に話していることもあります。

もちろん、

「俺の若い頃はな」

なんて始めると嫌われそうなので、そこは気をつけています😂

でも、考え方の根っこの部分では、

あの上司から教わったことを、自分なりに受け継いでいるのかもしれません。

転職した人生もあったと思います。

別の仕事を選んだ人生もあったと思います。

でも、

今いる場所で30年以上続けたからこそ得られたものも、確かにありました。

人生は、予定どおりにはいかない

もし20代の自分に、

「お前、そこに30年以上いるぞ」

と言ったら、たぶん信じないと思います。

きっと、

「絶対ない」

と言うでしょう。

私も、そう思います。

人生は、予定どおりにはいきません。

3年で辞めるつもりだった会社に、30年以上いる。

嫌いだった上司の言葉を、今でも覚えている。

若い頃は他人と競っていたのに、今は昨日の自分と競っている。

ずいぶん変わりました。

でも、変わるのに30年かかったと思えば、

人間なんて、そんなものなのかもしれません。

50代になると、

「もう今さら変わらない」

「これまでの人生で、だいたい決まってしまった」

そんなふうに思うこともあるかもしれません。

でも私は、そうは思っていません。

若い頃には分からなかったことが、今だから分かる。

昔は受け入れられなかった言葉が、今は支えになる。

それも、50代まで生きてきたからこそだと思います。

人生は予定どおりにはいかない。

だからこそ、

これから先も、まだ変わる余地はある。

54歳。

まだ仕事は続きます。

失敗する日もあるでしょう。

人と比べて、落ち込むこともあると思います。

それでも、

15戦15勝を目指さなくていい。

8勝7敗で上出来。

昨日の自分より、ほんの少し前へ。

それくらいで、ちょうどいいと思っています。

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